December 6, 2015

ウェブサイト上の広告、マーケティング施策とユーザの小さなストレス

タイトルが大げさだが、ウェブサイト、特にスマートフォンで見たときのサイト上にある広告と、メルマガ登録を促すポップアップなどのサイト上で行われているマーケティング施策について思うことがある。

最近のメディアサイトはどこもだいたいレスポンシブな作りになっていてスマートフォンで見やすい表示にしてくれる。これはとても良いことだと思う。また広告もそれに合わせて大きさなどが最適化されたものが表示される。広告があること自体は仕方ないと思う。またサイトに訪れた時にポップアップでメルマガの登録を促すような画面が表示されることがある。これも理解はできる。

ただ、なぜそうしているかについて理解はできるものの、iPhone などで見たときの細かいストレスについてはあまり深く考えられていないのではないか。おそらく Google Analytics などで数値を見たときにはそれほど影響はないのかもしれないが、こういったストレスは数値に出ていなくても確実にサイトの質に悪影響を与えていると思う。

具体的には以下のようなケースだ。

  • ページのロードが終わった時にページのトップへ戻ってしまう(おそらく質の悪い広告のスクリプトが原因)
  • コンテンツの表示後に挿入される広告(による画面のズレ)
  • メルマガなどの登録を促すポップアップが遅れて表示される
  • ポップアップの閉じるボタンが押しにくい

これらは家で PC 上で見ているときはそれほどイライラしない。それは回線やスクリプトの処理が速いことと、時間的な余裕があることが理由だ (外で iPhone で見ているときは、回線やスクリプトの処理が遅いのと同時に、移動中などの隙間時間で見ているのでそんなに余裕はない)。

上に書いたような例がイライラさせるのは、あるページを読み進めている(スクロールしている)途中で読んでいる位置が変わったり他のコンテンツに邪魔されるからだ。これの問題はサイトを作る側が意識しないと改善されないところにあると思う。多分、PV は減らない(すでにアクセスしているから)、ビジター数にも影響はない(アクセスを拒むほどのストレスではない)、ポップアップによる登録者数などは増える(少なくとも減ることはない)。こういった数値からは読み取れないし、もしかしたらユーザテストをしても何も気づかないかもしれないので、改善を期待できないところが悲しい。

こういうストレスを毎日感じていると、オンラインのメディアの価値というのは、提供しているコンテンツの価値ほど高くならないんじゃないかという気がしてくる。